By Michael Baxter – 2025年4月21日（Real Raw Newsより翻訳）
ローマ法王フランシスが逝去して間もない頃、米国の民主党議員らは信じ難い陰謀論を企てていた：数時間前にフランシスと極秘に謁見した米副大統領J.D.ヴァンスこそが、法王を暗殺したのではないかというものである。
バチカンがフランシスの神への帰還を午前7時35分に発表し、12年に及んだその教皇職が終焉を迎えたとき、復活祭の月曜日の早朝、ローマ中の鐘が鳴り響いたのである。フランシスは長年にわたり肺疾患と闘っており、20代の頃に左肺の一部を切除したことが原因の病であった。今年2月には重度の両側性肺炎を発症し、39日間にわたって入院、回復期には挿管もされた。最も親しい側近たちは、病院での死を避けられぬと見ていた。要するに、88歳で逝去したフランシスは、老衰と末期症状にあったのである。
脱線を承知で記すが、私は公正な筆致でフランシスについて論じることに困難を覚える。メディアには、神の僕を自称しつつ小児性愛の疑いをかけられた司祭や枢機卿を保護したと伝えられる彼を、隠れ蓑とする怪異譚が溢れているからである。壁に囲まれた都市の地下深く、複雑に入り組んだトンネルや部屋からかすかに漏れる悲鳴の数々。その秘密はローマ教皇庁スイス衛兵隊が護り、無断侵入者を排除するよう常に命じられているという。この「世界最小の軍隊」とも呼ばれる武装警護隊の説明は、本稿の範囲を超えるため割愛する。
復活祭前日、偽情報メディアはフランシスがトランプ政権への敵意からヴァンスを冷遇したと報じて盛り上がった。フランシスは不法移民への対応や気候変動に関するトランプ批判を公言しており、その「冷遇」報道はすぐに誤りと判明した。ヴァンスとフランシスが密室で面会する写真が公開され、「生前最後に会見した人物の一人だった可能性がある」との見方が浮上した。卑劣な野党議員どもは、この点を選挙戦で利用せんとしているのである。
法王の「神の御国」への遷化をケビン・ファレル枢機卿が発表した1時間後、米陸軍サイバー司令部（ARCYBER）は日常的にモニターしているディープ・ステートの情報網から興味深い音声を傍受した。ディープ・ステートの工作員たちが「ヴァンスがフランシスを暗殺したのではないか」と囁き合っていたのである。
ARCYBERが傍受した会話の一つは、リベラル狂信者アレクサンドリア・オカシオ・コルテス（AOC）とスクワッドの仲間イルハン・オマルとの電話であった。AOCの病んだ思考はジェームズ・ボンドさながらの陰謀を紡ぎ、ヴァンスがトランプ大統領の指示で遅効性の毒を用いてフランシスを毒殺した可能性を示唆した。握手の際に仕込む微細な注射リング、無色無臭の毒物を水に混入する手口など、スパイ映画を見たかのような仮説を展開している。
不思議なのは、AOCがこの疑念を反キリスト教思想を公言するオマルに語ったことである。しかしオマルは「法王がトランプの移民政策に公然と敵意を示したことがトランプの逆鱗に触れたのではないか」と同調し、「もしヴァンスが法王を殺害し、それが証明されればトランプにとって痛手、あなた方には追い風になるだろう」と述べた。
「私にとっては素晴らしいことだ。なぜなら2028年に米国大統領か副大統領になる私に追い風だから」とAOCは返答した。
やがてAOCは、毒殺の専門知識を持つ友好的勢力に相談するようオマルを促した。
15分後、ARCYBERはAOCと、2009年から2011年にかけてバラク・フセイン・オバマ大統領のCIA長官を務めたレオン・パネッタとの通話も傍受した。AOCは、護衛や通訳がいる状況下での毒殺の難易度について尋ねた。
パネッタは「方法は百通りあるが、訓練が不可欠で、捕まらないためには訓練、訓練、さらに訓練が必要だ。なぜそんな質問を？」と答えた。
「ヴァンスは法王を殺害できたのか？」とAOCが問うと、パネッタは「彼が死んだことも、謁見したことも知らなかった」と返した。AOCは面会の状況を説明した。
パネッタは「ヴァンスは政治家であって秘密工作員ではない。契約殺人は無名のエージェントが行うものだ。しかし、考えが突飛であれば真実かもしれない。だが繰り返すが、捕まらずに済ませるには相当な訓練が必要だ。動かぬ証拠か巧妙な偽証がなければ話は通用しない。なお、私はそれを推奨するわけではない。あなたは機密保持もできずこんな回線で私に話しかけている。安全な手段で議会の仲間に相談し、私にも安全な手段で連絡を取るように」と述べた。
ARCYBER関係者によると、「我々はAOCとパネッタの調査を深化させている。パネッタは長らくレーダーの外にいたディープ・ステイターだからだ。ヴァンスが法王を殺害したというのはあまりに馬鹿馬鹿しく、正気の者が信じるわけがない。しかし、彼をスケープゴートにしようとする陰謀があるなら、その関与者は反逆罪に問われることになる」とのことである。
